選(SEN)

情報処理追跡システムの開発

1.経緯 | 2.開発上の問題点 | 3.システムの概要 | 4.今までに行われた6つの研究

1.経緯

消費者がどの様に情報取得して選択、評価を行うのかは消費者行動研究の最も基礎的な研究であり、様々なアプローチが取られています。質的な研究や量的な研究を含めて、人間の選択行動の中でもこれほど研究されている対象はないといっても良いでしょう。

それくらい、この研究はマーケティングの実務家にも今日ももたれてきたのもの事実です。近年ではネット上での購買行動の追跡システムも構築されてきており、所謂ビッグデータを利用した研究が進展しています。

このシステムは、1991年にLotus123上で開発した情報処理追跡システムが元になっています。このシステムは全てキャラクターで動かすものでしたが、動作速度も速くて実証実験に使うことは問題ありませんでした。インターフェイスはマトリクス型の情報提示を行い、被験者は番号を入力して属性値を取得して、結果はフロッピーディスクに出力されるものでした。

その後、2001年にエクセル上で同様のシステムを開発しました。当時大学院生であった大崎浩司君がVBAで作っていました。そのシステムはスタンドアロンのPC上で動くものでしたが、画像を扱うことが可能となったりして、一定の役割を果たしたと思います。ただ、なかなか公開できるようなシステムの開発にまでは進みませんでしたが、2007年に科学研究費補助金を貰ってサーバー上で動く簡便なシステムを作りました。しかしながら、このシステムは開発が中途半端になってしまい、公開できるほどの水準にはなりませんでした。

2009年に科学研究費補助金の基盤研究Bを頂くことが出来てやっとサーバー上で動く本格的なものが出来ました。2012年度からの次の科学研究費補助金も利用して、多彩な研究が可能となり研究室の研究プラットフォームとしてやっと形になってきました。

ここでは、このシステムの概要と研究実績、利用方法等について説明します。

2.開発上の問題点へ