選(SEN)

情報処理追跡システムの開発

1.経緯 | 2.開発上の問題点 | 3.システムの概要 | 4.今までに行われた6つの研究

2.開発上の問題点

スタンドアロンのPC上で動かすシステムであれば、開発は比較的簡単だったのですが、残念ながらそうしたシステムでは会場実験にしか使えません。PC教室を借り切って実験したとしても100名以上のサンプルを集めるのは大変です。費用も掛かるし代表性が確保できません。当時、アメリカで開発されたMouse Labも当初はスタンドアロンのシステムで、ネットワーク型のものが出てくるのは90年代の後半からです。

ネットワーク型の開発で難しいのは時間の計測です。サーバーにシステムを置いておくとネットワークの遅延やサーバーの負荷で処理が遅れ画像を提示したり、画面を動かしたりすることが困難でした。ネットワークが細い場合にはどうしてもこの遅延を解消できず、情報処理の時間を細かく計測することは難しいという状況でした。

そこで、2009年度からの開発では、Flexを使って調査プログラムをPC上に一旦展開してから調査を行い、結果だけを通信で確保するという方法が取られ、やっと安定してシステムが稼働するようになりました。これが初代の「選」で羽室行信准教授のグループが研究しているnysolシステムの上で稼働しています。2012年度から始まった科研も利用してWeb調査やショッピングサイトの構築が続けて行われています。現在はこの初代の「選」をhtml5に移行するべく作業を行っています。

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